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くだらない生活と脳みそ

黒鉄の魚影 感想(ネタバレしかない)

3回目のエヴァぶりに映画館へ行ってコナンを観てきた。灰原哀ちゃんが大好きなので必ず映画館に行こう!と昨年の予告情報が出てから決めていた。混雑するgwを避け、一週遅れていざ映画館へ。エヴァを観るために2時間半かけて走ったのを思い出した。これを3度したなんて尋常じゃないな、と改めて自分でも思う。ネタバレを踏みたくないワという方は誤って先を読まないようお気を付けください。今回の魚影に加えて他作品、アニメ本編の内容を出しているのでそのネタバレも注意。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最初に全体的な感想を話すと、めちゃくちゃ良かった、それに尽きる。ここ数年の作品の中ではトップに躍り出ると思う。

映画で黒ずくめの組織が登場する場合、TVアニメ本編の方が良い(ストーリーが動くので仕方ない)ため、謎のがっかり感を持ってしまうのだけれど、今回は結構満足した。たぶん引き合いに出されるのが純黒の悪夢だと思うのだけれど、それよりも黒の組織の内部が観られるし、なにより今回は赤井vs古谷の子供じみた喧嘩シーンがなくて良い。(あれは悪夢の最大の汚点だと思っている)映画初登場の組織の人間の末路を知ってしまっているから「きっと最後にピンガは死ぬんだろう」という頭を持ってしまっていて、色々考えながら観てしまう癖をこれほど呪ったことはないと思った。

 

以下、時系列バラバラだけれどとりあえず思ったことをつらつらと。

 

まず、オープニング。導入のところ。めっちゃ長くなかったか。ゼロの執行人のときオープニングからメインテーマの入りまでが短く感じたのを思い出した。そして今回のメインテーマの入りがまあ~良かった。迷宮の十字路のポンポンばりに印象に残る入り。コナンメインテーマイントロドン!で分かる作品がやっともう一つできたな、と。あと、キャラクタ紹介が魚影にちなんで影で表現されていたのが素晴らしかった。気持ちが途切れず観られた気がする。

情報を入れずに行こうとしていたのと、ここのところコナンを追えていなかった(去年撮り溜めていた録画データが消し飛んだ)ため、RUMの正体が明かされたのを知らずに観た(笑)ので、前歯のない脇田らしきビジュアルがスクリーンに映し出されて、ん!?結局RUMは脇田だったんかい!!と心のなかでつっこんだ。紺青の拳から時が止まってしまっている。思わず隣に顔を向けてアイコンタクトしてしまった。「知らんかったよな?!」って。見せ方的に読者にだけネタバレパターンか?と思ったけど。原作読んでないのバレるな。

コナンと新一が重なって見えた蘭のその後の言及がなかったのが、今後の本編の伏線というか、流れというか、メインストーリーと繋がっていくんじゃないのかと感じた。またコナン=新一?の疑問を彼女が強く持ちはじめる流れなのではなかろうか。原作読んでないの(以下省略

冒頭で触れたから言うけど、今回も赤井vs古谷があって。悪夢ではコナンが叱るほどバチバチだったけれど今回は二人とも大人になっていて(笑)、しかも組織のコードネーム同士で呼び合うのが渋かった。組織を潰すための会話をしているときにコードネームで呼んじゃうんだ~と私はウキウキした。コナンが無言でスマホを向かい合わせにするのはちょっと面白かった。

ラストの哀ちゃんの「あなたは知らないでしょうけど、わたしたちキスしたのよ」から「ちゃんと返したわよ」の流れ、ドキドキしちゃった!!!!最高だよ!!?!「わたし本当は、あなたとお似合いの18歳よ」を観たときを思い出した。哀ちゃーーーん!!!哀ちゃんのリアル幼少期も観られるので哀ちゃんファンは大満足の回だなと思う。切ないけどね。広告CMの「バイバイだね、江戸川コナン君」がどのシーンで来るのかと待ち望んでいて。そこか!と。「江戸川君」呼びに疑問を思っていたのだけれど、学校に通ったり少年探偵団のみんなともう一緒に居られない、「江戸川君」と呼びかけることもなくなるから声に出さない言葉だけれど敢えての「江戸川コナン君」だったのかなと感じた。そのあと言葉を交わさずとも哀ちゃんの表情を汲み取ってコナンが励ましていたのがめちゃくちゃバディだった!!毎度思う、新一のときよりコナンの姿のときのほうが新一は格好いいゾ。江戸川コナン君→工藤君→新一君の流れも、良かったな。相手には何も言ってないのに告白しているように錯覚する、めちゃくちゃいいシーンだ。公式カップリング厨によりツイッターは荒れ荒れらしいけど(笑)

今回、哀ちゃんヒロイン体制だったから蘭の登場シーンが少なかったと思う。だけど、蘭の印象はめちゃくちゃに強かった。特に、攫われる哀ちゃんを必死で助けようと蘭が窓からぶっ飛んで行くシーン。裸足だぜ?めっっちゃくちゃ格好良かったし、救出したあとは誰よりも先に駆け寄ってハグしたのが泣けた。なので今回の映画は、ヒーローがコナン・蘭の二人体制、哀ちゃんソロヒロインで、蘭の勝利!って感じだった。ラストは濁すけど、傍から見るとコナンではなく蘭が選ばれしヒーローポジだった。ミステリートレインでの哀ちゃんを心配する蘭がいたから、すぐ飛び出せたんだろうなと思った。慌てるコナンにどうしたのかも聞かずに、コナンよりも先に館内着・裸足のまま上階からジャンプ、だもん。知らぬとはいえ組織相手に。ヒーロー以外の何者でもない。怯えた哀ちゃんを知っていたのは隣にいた蘭だけだったもんな。哀ちゃんの中でも蘭の大切な人ランクが上昇したのだろうなと感じれて良かった。

あと、エンディング後のアフターストーリー、ベルモット~!と心の中で叫びました。これだから憎めない。そして、アレがなくとも、ミステリートレインがあったからこそ今回の彼女の立ち振る舞いがあったのかもしれない、とも思った。コナンと一応約束したからね。アレのアップで映画が締まるの超良かった。

今回のシステム自体が「あの方」と、彼女にとっても邪魔だった風に含みを持たせて語られていて、あの方は少し察しが付くけど、マジでベルモットの持っている秘密はなんなのだろうな。哀ちゃんのことを「あの子だけは殺さないと」とどこかで言っていたはずだから、アポトキシン4869の開発に関係する秘密だろうと思っていて。最終的にはあの方(個人的には幼児化しているとみてる)と組織を潰す未来を望んでいるのでは?とずっと信じている。そう、信じている。

 

主となる登場人物がたくさん出てきたけれど、話としてはギュッと纏まっていてバラけることなく締まって良かった。映画館で観られてほんとうに良かったな。