hansuu

くだらない生活と脳みそ

ずっと下書きに残してあった去年の10月に紡いだ言葉を見つけて、なんとなく、サイトにあげた。

飲み会の席で散々自分の恋愛相談をした、次の日くらいの記事だ。そのとき感じていたことは、環境が変わった今では微塵も感じなくなっていた。

 

今年のゴールデンウィークは、纏まった休みがもらえて嬉しいとはじめて感じた。学生のころは、はやく学校にいきたいと思ったし、休みなんか要らないくらい日々の生活が自由だったから、その反動は大きかったのだと思う。

恋人が来て、自分の家に初めて泊まる。期間は2日間。卒業前は、遊びに来るのも躊躇していたのに、一度壁を取り払うと、こうも簡単に「慣れる」ものかと可笑しかった。恋人に服を買ってもらったり(ホワイトデーのお返しらしいのだけれど、まさか十倍返しをお見舞いしてくれるとは思ってなかった。)大学の友人たちとご飯にいったり、卓球をしたり、2日間はあっという間に過ぎた。2日間じゃ足りなさ過ぎた。

最終日、フェリー乗り場で初めて恋人を見送った。いつも車で来ていたから、自分が乗り場まで見送ったことはなかった。乗船時間が来るまで、一緒に乗り場の列にならぶ。そのときになってはじめて、自分と恋人との距離を痛感した。なにも言わず、ただ手を繋いで時間が来るのを待った。「どうぞ」という役員の人の声に、集まった人々が我こそ先に、と足を早める。人の波が恋人を飲み込んで、さよならの時間は一瞬だった。恋人がどこにいるのかわからなかったけれど、過ぎていった人の波を暫くぼうっと眺めた。

遠距離恋愛というものは思っていたよりも大きな壁が聳え立っていて、「ヘーキヘーキ」と笑っていた自分を蹴っ飛ばしてやりたい気分だった。