hansuu

くだらない生活と脳みそ

自由に何もかもやれるようになったら、何もしたくなくなった。

何も無い、私には。何も無いわけじゃないのは、分かっているんだけど何も無い。誰に何を言われても、自分で「私には何も無いな」と思ってしまうのだから仕方ない。傍に好きな人はいないし、今は仕事もしていない。資格試験はもはや自暴自棄だ。やる気がない。唯一やる気のあるダンス教室は多分今年でしめる。多分。寝てれば色んなことが過ぎていって、やんなきゃいけないことが溜まって、それを消化するだけの日々。キラキラした日常は疲れるだけだけど、どうしても追い求めてしまう。私は多分そういう人だったと思う。自由に何もかもやれるようになったら、何もしたくなくなった。20年以上一緒に生活していた身体なので誰よりも私は私のことを知っているけれど、いい加減アンタ天邪鬼すぎやしないか。これまでの一年を、自分のことを見つめる一年になった良かった、とは思うけれど、せかせか労働をしていたころも誰も知らないところではそういう生き方をしていた。「仕事?なんも辛くないね、むしろ楽しい」なんて宣い、自分を形成し続けていた。「働いていないと生きていけない人間だろ?」と親にも友人にも言われた。全然そんなこともないのに「わかる?はやく働きたいわ~」なんて言ってしまう。忙しくないと死んじゃう人間だと思われている。自分だけは、自分を理解してあげなければ、いけないのに。誰だよ、お前。

働かなくなって分かったのは、大人は働かなくてはいけないってことだった。何かしないと、何かに打ち込めないと、死んだそれと大して変わらない。日々が忙しいから、睡眠時間が幸福に思えて、趣味が色付く。経験や苦悩が思い出になる。それが当たり前だ。常識。何者にも追われない日々は退屈でつまらない。知ってたんだけどな。

休日はいい。仕事をしていなくても何の後ろめたさもないし、好きな趣味に没頭できるから。今日もこれから18年続けてきたダンス教室の先生をしてくる。働いてくるよ。